歯は、一度むし歯になったり、削ってしまうと二度と元には戻りません。
皮膚は、怪我をしても新しい皮膚が形成されて、いずれ治ります。
骨は、骨折をしても安静にしていればくっついてきて治ります。
人間の体はほとんどが再生修復機能を持っていますが、歯は例外です。
歯はできるだけ削らないのが一番です。
馬渕歯科では、どんな場合でも、歯を削る量を最小限にするよう努めています。
そのためには、むし歯をできるだけ早い段階で治療してあげることが大切です。
エナメル質(歯の白色半透明の硬い部分)の表面が酸によって白く濁った状態、もしくは溝が茶色になった状態です。 見た目にはほとんどわかりづらい、虫歯の初期状態です。 この程度なら再石灰化が期待できますので、しっかり磨いて進行を防ぎましょう。 また、フッ素により、虫歯の進行の予防、再石灰化の期待ができます。
治療法
・適切なブラッシング
・フッ素を塗り、むし歯の進行予防と再石灰化
・3DS(マウスピースと薬剤を使って再石灰化)
エナメル質内に細菌が進入して穴が空いた状態です。
ここまで進行すると、もう再石灰化はほとんど期待できません。
また、この時点では、まだ痛みを伴う自覚症状はほとんどありません。 穴の状態が小さいうちに治療しましょう。
治療法
むし歯を取り除き、樹脂をつめます。
麻酔なしでも痛みはほとんどなく、治療も1回で終わります。
見た目も白く、目立ちません。
象牙質まで細菌が進入した状態です。
象牙質はやわらかいので、虫歯は中で大きく広がります。 大きくなると冷たい水や風がしみるようになります。
甘いものや暖かいものがしみるようになると歯髄(神経)を取る可能性が高くなります
治療法
奥歯の歯の間が虫歯になってしまった場合は、麻酔をしてからむし歯を取り除き、
型をとります。
後日、修復物(インレー)を入れます。治療回数は2回です。
保険適用のものだと、強度の問題で金属になる場合が多いです。
インレーの種類についてはこちら
歯髄まで細菌が進入した状態です。
歯髄には痛みを感じる神経が含まれているため、細菌が進入すると炎症を起こし激しい痛みを感じます。
熱い食べ物や飲み物がしみてきて、ズキズキ痛み出します。これを歯髄炎といいます。
治療法
むし歯の菌が感染した歯髄(歯の神経)をとるために、根の治療を行います。
神経を取った歯は、もろく割れやすいため、土台を入れて補強し、型を取ってかぶせ物(クラウン)をします。
治療回数は歯の状態によっても変わりますが、4~8回くらいかかります。
保険適用のものだと、奥歯は金属になる場合が多いです。
歯の根だけが残る末期症状。歯髄炎を放置すると、その痛みはある日なくなります。
それは治ったのではなく、神経が死んでしまって感じなくなっているだけなのです。
さらに放置すると、根の先から歯根膜に炎症が起こり、硬いものを噛んだりすると痛みや違和感を感じるようになります。
治療法
歯の残りが少ないため、やむを得ない場合は抜歯をします。
歯を抜いた後は、ブリッジ、義歯(入れ歯)、インプラントなどで補填をします。
当院では、お子様に限らず、むし歯リスクの高い大人の方にもフッ素塗布を行っています。なぜなら、
フッ素とは、歯質を強くしてくれる自然元素のひとつ。
むし歯予防に効果があるとして、世界各国で使用されています。
歯質の強化
フッ素が歯のエナメル質や象牙質に取り込まれて強い結晶構造を作ることで歯を強くします。 再石灰化作用の促進
フッ素がむし歯になりかかった部分に取り込まれ、歯の回復(再石灰化)を助けます。ミュータンス菌の抑制
フッ素の抗菌力により、むし歯の原因菌のひとつであるミュータンス菌の働きを抑えてくれます。