患者さまの負担が少ない歯周内科治療を行い、さらに歯磨きや生活習慣のアドバイスを行うことで、再発のリスクを抑えます。
歯周病は、歯垢(細菌の塊)に含まれる歯周病菌によって引き起こされる感染症です。当院では歯石(歯垢が硬くなったもの)の除去に加えて、お薬での治療を行うことで歯周病の菌を退治して治す「歯周内科治療」に力を入れております。歯周病は自覚症状がないため、治療で痛い思いをしてまで手術をすることに抵抗を感じている患者さまも少なくありません。そのため、お薬を飲むことによりご負担なく歯周病を治療していく方法をとっております。
当院ではまず、位相差顕微鏡を使って歯周病の菌を確認。位相差顕微鏡は通常の顕微鏡と違って、体が透き通っている菌でも見ることが出来る機器です。菌を確認した後はその種類に応じてお薬を処方いたします。
歯周病は、お口の中のカビ菌によって症状が悪化しているケースも多いです。その場合はカビの除去薬剤やカビ取りのハミガキ剤を使って歯磨きすることで治療を行います。1週間から10日後には位相差顕微鏡を使って再度検査を行い、菌の状態を確認。その後、歯石取りを行います。
歯石取りは歯周病の重要な治療法で、歯周ポケット(歯と歯ぐきの間の溝)に入り込んだ歯石を取り除くことで再発を防ぐのが目的です。事前に歯周病の菌は除菌しているため歯石が取りやすく、しみにくくなっております。
歯周内科学とは?
歯科における2大疾患である「むし歯」と「歯周病」は、現在の歯科医療において、感染症であると結論づけられています。
医学の領域になりますが、風邪も感染症です。一般的な風邪は医師の指示に従ってきちんと薬を飲めば、ほとんどの場合治ってしまいます。
歯周内科学は、「歯周病やむし歯も風邪と同じように、薬を服用することで治すことができないか」。と言う発想から始まりました。
外科的な処置が主流の現在の歯周病治療では、歯科医師が卓越した技術を持ち、なおかつ患者さんもプラークコントロール(細菌の塊であるプラークを減らすこと)がうまくできるという条件がそろわないと良い結果が生まれません。どんな条件下においても、同じような良い結果が生まれる方法はないかと、多くの歯科医師が知恵を出し合いました。
その結果、歯周病の原因である菌を特定し、薬でその菌を退治することで歯周病を治す、歯周内科という治療法が確立されました。
歯周病は感染症だと申し上げましたが、実は生活習慣病でもあることをご存知ですか?
歯周病の治療において、除菌したり歯石を取り除くだけではなく、患者さま本人が正しいハミガキの仕方を習い、生活習慣を見直すことも大切です。そうすることで歯周病の進行や再発を防ぐことが出来ます。
当院では担当歯科衛生士制を導入し、患者さま一人一人に合った治療や生活をアドバイス。同じ歯科衛生士が診察にあたることで、患者さまに信頼感や安心感を持っていただければ幸いです。治療後も定期的に診察を受けていただくことで、歯周病の予防にもつながります。
検査器具やレントゲンで、歯周病の進行度合いを調べます。
歯周病がどんな状態なのかをご説明し、治療計画をご案内します。
歯周病の原因となる歯石やプラーク(歯垢)を、専門の器具を使って取り除きます。
効率の良い歯磨きの方法をお教えします。
歯周病を再発させないために、定期検診や歯のクリーニングを受けることをおすすめします。